LED ナツメ球
|
この手のランプが数年前から発売されていたのは知っていましたが,やたら高いので買う気にもなれませんでした。最近,交流の教材の準備をしていてふとあることを思いつき,確認作業に入ろうとした折,100円ショップこれを見つけすぐ購入,解体となりました。
中身の解析はすでに数年前から多くの人がやっていたようですが,AC100Vから直流の数ボルトを取り出す方法はそう多くは無いですし,何せ100円でということになると答えは見えてきます。コンデンサーで電圧を落とし,ダイオードで整流するという方法しかなさそうです。解体してみるとほぼと予想通りでした。
0.47μF ということなので,インピーダンスは
Z=1/(2πf C) =1/(2×3.14×60×0.47×10^-6)=5.65kΩ
I=100/Z =18mA
ということで,定格20mAに近いところで使うことになっていますね。
回路は以下のようになっていました。
|
|
中身は,抵抗4つ,コンデンサーひとつ,ダイオード4つ(ブリッジ整流です)
|
電解コンデンサー
|
夏休み前にある音の実験をしなければならず,コンパクトで持ち運びに便利なオーディオアンプがが必要になりました。大きなもコンポはあるのですが,いろいろ材料がありそうなのでちょっと工作してみました。
で,早速テストしてみようと低周波発信器とスピーカーを繋いでスイッチを入れたとたん,「パチン!!」と凄い音が2回。パンクしたコンデンサーは何度か見たことがあるのですが,目の前で破裂音を出してパンクするのを見るのは初めてでした。
|
|
見てのとおり,電解コンデンサーの上部の安全弁?が開いています。内部が黒ずんでいるため,電解質を含ませている絶縁膜が劣化して発熱したものと思われます。
アンプ基盤をテストしているとき,このコンデンサーが少し熱を持っているので気にはなっていたのですが,見事な破裂でした。±両電源のため,電源コンデンサーは2つあり,その両方が破裂したわけで,基板やICなどの障害が出ていると今までの苦労が水の泡となってしまいます。しかし,テストしてみるとまったく異常はなく,また廃基板から手ごろなコンデンサー見つけ出し,交換してみるとアンプは見事動作してくれました。
|
|
授業用に分解したコンデンサーをいくつか持っていますが,確認のため分解してみました。電解質がどの程度危険性を持つか不明ですが,今まで触ってもまったくやけどなどの害はないため,気にせずニッパでアルミケースを切り開きます。
|
|
内部のものは,簡単に引き出せます。やはり絶縁膜がかなり炭化してしまっています。ということは,導体ですからアンプ電源の18ボルトがこの部分に熱を発生させてしまったということですね。
メーカーが不明ですが,こんなことになるコンデンサーは始めてみました。
2012.07.27
|
電流計や電圧計のメーター
|
物理準備室の片づけをしていると,いろいろふるいものがでてきます。この手のメーターはあまり数が多くはないのですが,やはり処分することにしました。で,その前にこの解体工房にやってきました。
おそらくわれわれが高校生のころにはこの手のメーターだったと思われるので,処分せずに残したいところです。せめて画像にして残してやることでお許しを!!!
これはAC電流計で,中を見たことがある人は少ないでしょうね。
分流器は「トランス」です。
|
|
ここまで分解したのは本当に久しぶりです。子供のころはよくやりました。目的は磁石です。結構強力で,いろいろなところで遊びに使えたものです。
|
|
|
積層電池
|
この電池は普段まず見ることは無いと思います。消費電力は少なくとも高い電圧が必要となる特殊なものに使われています。表玄関のワイヤレスチャイムに使われていたものですが,長いことチェックしていないので,チェックがてら交換することにしました。
ということは,この『解体工房』入りということですね。ワンセル12Vなどという電池は存在し得ないものですから,当然積層?になっていると予想されます。
|
写真のようにボタン電池8個の直列です。
|
長いこと放置して,電池にさびが見えます。
|
LR932 という電池は普通販売されていないと思います
|
|
二連可変抵抗器
|
転勤してきていろいろ実験道具を点検していると,まともそうな安定化電源装置が見つかり,とある実験の準備のため使おうとしてチェックしてみると見事にいかれていました。スイッチONでいきなり電圧計が振り切れてしまい,電圧調整が全く出来ませんでした。
この手の故障は,まず出力トランジスタを疑うべきと思いケースをあけて点検してみるも原因がわからず,丸2ヶ月放置していましたが,少し片付けも必要なため改めて点検してみるとこの可変抵抗器が断線していることがわかりました。おそらく特注品だと思うのですが,1.5kΩと100Ωという組み合わせです。こんな組み合わせは注文しても買えそうに無いので,根性で修理してみようとしましたが,断念。(一応修理は出来たのですが,安全性に自信が無いので)
こんなものを解体するのは,教員になってからはやったことが無いと思います。二連になっているのは,電圧調整が 「祖動」 と 「微動 」になっているためですが,小さなアナログ電圧計しかついていないことを考慮すると二連にする必要も無いので,姫路のホット・・・まで行き,2kΩ可変抵抗器を購入し,付け替え・調整で修理は完了しました。
こんな修理をこれからいくつしなければならないのか・・・・
しかし,電源装置の可変抵抗器の巻き線抵抗線がなぜ焼ききれるような故障をするのでしょうね。どう考えてもありえないことですが・・・
|
ICプレーヤー
|
どこの学校にも転がっているでしょうから,機械そのものはそう珍しくも無いと思いますが,中を見たいと思う人は少ないでしょうね。というのも,この手の機械は中をのぞいてみてもどうなっているかまったくわからないというのが常です。
にもかかわらず,開いてみました。ご覧のとおり一枚の基板が入っているだけで,これだけを見せられるといったい何物かはわかりません。
さすがに,近所の国で作った安物と違いしっかりとしたパーツを使っているように思われます。これでも,毎年50万台近くも作っていると調子が悪いものが出て受験生を困らせているようです。しかしそれはそういった受験生がドン臭いからだと思うのは私だけでしょうか????
作っているメーカーは『ソニー』だといわれていますが,それは写真を見てもわかるようにソニーの乾電池が使われていることと,メモリースティックから判断されているそうです。ウィキペディアによるとどうもソニーが契約をとりミツミで委託製作しているとのことです。
ところで,毎年こんなすごいものが50万台も 『捨てられてしまう』 のでしょうか???携帯電話がレアメタルのが回収対象になっているに,このレコーダーに使われている『金』は年間どれくらいになるのでしようね。
何か利用方法は無いでしょうか・
2010年度から回収することになったようですね。
|
リチウムイオン電池
|
写真はとあるノートパソコンのバッテリーパックを分解したものです。リチウムイオン電池ですから3.6Vあり,容量もかなりあるのである機械の電源に利用していました。ところが,先日うっかり過充電してしまい,通電しなくなってしまったためめでたく??? 分解工房入りしました。
リチウムイオンやアルカリ電池の分解はかなり危険を伴うため,相当な注意が必要なので真似をする際は自己責任でお願いします。
特に今回のように過充電でだめになった電池は中央部が膨らんでしまっており,穴を開けたとたん内部の電解質が噴出してくる可能性があります。リチウムイオン電池の電解質は起電力が3.6Vということで, 『水』 系の電解質ではありません。3.6Vは水の電解電圧より大きいためということを今回始めて認識しました。ついでに白川先生のノーベル賞にも関係する話があることを知りました。
|
|
まずは,外のビニール皮膜をはがします。ここまでは危険性なしです。
|
|
この段階がかなり危険です。確かケースの材質はニッケルだったと思いますが,簡単にやすりで削り落とすことができました。やはり少しガスが噴出しましたが,ごく少量でした。
+極? の端子部分に何かややこしそうなものがついていますが,ガス抜きの安全装置のように思えます。
この段階で,何かにおいが強くなってきて,少し不安になるので換気に注意が必要です。分解を前提としないものに対しては,消費者 ???? などという保障は全くされないはずですよね。また,ここではまだ『液体』 の存在が確認できませんでした。
|
|
さて,一番肝心な部分ですが,簡単に出てこないためケースを無理やり切り裂いていき,中身を引き出しました。構造はまるでコンデンサーのような格好をしています。子供のころによく乾電池を分解し炭素棒を取り出したりしましたが,真っ黒なマンガン化合物で手を汚したという記憶が蘇ってきます。しかし,写真のように全く見た目の汚さはありませんが,『リチウムイオン』とか「有機電解質」とか,かなり怖そうなものばかりですから,教室に持っていくのはちょっと心配ですね。
|
追加 2010.12.03
|
ノートパソコン用のバッテリーで使用不能になったものがあったため,一部は使えるはずであるであろうということで,充電型ドリルドライバーの電池に使おうとしました。
うまく組込んで使えるようになったと思ったのも束の間,過負荷で充電も出来なくなってしまいました。では,ということでやはり分解してみると,真ん中の写真のように安全弁がついており,よくよく調べてみると単に安全弁がはずれ通電できないだけの状態であることが判明しました。
ならばということで,プラス極の頭に小さな穴を開け,細い棒で推してやると見事に復活してくれました。
こんなことでよいのだろうか・・・・
因みに,エネルギー密度が非常に高いため,ちょっとでもショートするとその部分の発熱は非常に危険なレベルになりますよ。
|
トランス
|
これはパソコンの電源部に使われているトランスです。インバーター式ですから,こんなに小さく(鉄心の幅が30mm程度です)ても300wくらいまでの電力を処理しています。
あまり新しいものではないのですが,内部は整然とエナメル線が巻かれているはずだと思っていたところ,分解してみると??? でした。
かってテレビを分解したとき,何本かのエナメル線が束ねられて使用されているのを見て『何で???」という思いがありましたが,今回も同じような発見がありました。
大きな電流を流す必要のあるコイルは,かっては太ーーーーいエネメル線を使うものと相場が決まっていましたが,いくら密に巻いてもかなりの空隙ができますし,高周波では表皮効果も出るため無駄が大きくなってしまいます。
そのため?? 細い線を束ねて巻くと・・・・ということになりますね。
ということで,この写真のトランスではどうなるかというと・・・・
|
|
早速分解してみました。左が一番外側のコイルです。4つのコイルが巻かれていて,それぞれどの働きをするものかは分析していませんが,低電圧のコイルのようです。それほど太くない単線のごく普通のコイルです。
次に右下のコイルです。これがある程度電流を流すものと思いますが,何本かを束ねています。これはある程度予想したものです。
次に???????と思ったのが,中央の板(箔)です。巻き線を解こうと絶縁紙を取り外しても『線』が出てこず,,,, なんと,板状のコイルなのですね。確かに一番巻きやすいかもしれません。かなり意外な結果でした。
何事も 『思い込み』 では無く,きちんと確認しなければならないと痛感しました。
ところで,この手のトランスを分解するときに困るのが,コアをどうやってはずすかという点です。強力な接着剤で固めているため,無理をするとフェライトコアは簡単に壊れてしまいます。今回も,このコアーを再利用するのが本来の目的でしたので,いかには剥がすかに悩みましたが,単純にゆっくり加熱を続けるというのが結論でした。実はストーブの上でしばし加熱しただけです。
|
電球型蛍光ランプ
|
我が家のローカの照明でずいぶん長いこと使用していましたが,暗くなってしまったため交換しました。かなり古いタイプで省エネ度はそれほどよくないと思いますが,購入当時は確か1000円以上もしたと思います。
内部の電子部品や基盤にも古さを感じるものがあります。蛍光ランプ自身は使い古すと黒くなってくるものですが,これはあまり変色していません。
|
|
|
リレースイッチ
|
ソレノイドが欲しくて,古い自動車のリレースイッチを分解しました。ヘッドライトなどのON,OFFに使われるものです。10年以上前の自動車のものですが,大電流を扱う割にコンパクトで来ています。このタイプより古いものは以前,弦の振動装置として使用することができましたが,このタイプはそういった使い方はできません。
ソレノイド部分だけを実験装置に流用しようとしたのですが,シャカシャカライトを作ったときと同じく,エナメル線が細く,電池二本で使用するには内部抵抗が大きすぎて結局使い物にはなりませんでした。
|
|
コイルのボビンを新しく作るとなると面倒な工作をする必要があるため,一度解きほぐし,もう少し太いエナメル線を巻きなおすのがよさそうです。
で,何に使うかというと,後のお楽しみということで・・・
(2009.01.03)この正月休みの間に結果をお見せする予定です。
残念ながらうまくいきませんでした。 請う,ご期待!
|
グローランプ
|
蛍光灯の グローランプ (いわゆる点灯管)です.最近はいろいろなタイプがありますが,これは少し古いタイプで,32W以上のランプで使われるP形と称するものです。左の金属筒の中に入っているので中がどういう構造か見たことがある人は少ないことでしょう。一般のE形と呼ばれるタイプ(電球のような形で,中の構造が見えるようになっている)とさほど違いはありませんが,このタイプには雑音防止コンデンサがついています。
詳しくは, http://ja.wikipedia.org/wiki/ %E7%82%B9%E7%81%AF%E7%AE%A1
を参照してください。
|
|
ガラス管の中身がよく見えるようにガラスを取り除きました。右側のU字型に曲がった金属板が「バイメタル」と呼ばれるものです.
蛍光灯のスイッチが入ると,この電極間で放電が始まり,バイメタルの温度が上がり,左の金属棒の電極に触れるようになり, 蛍光管のフィラメントに電流が流れるようになります。
この放電は「グロー放電」と呼ばれるものであるため,「グロー管」呼ばれます。
グロー放電を起こりやすくするため,あるガスが封入されるとともに,放射性物質も入れられているといわれています。これは「ベータ線」を出すものであるので,学校の実験用のベータ線源として使えると思いますが・・・
今の職場にはベータ線の測定器がないので・・・
|