直視分光器
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前任校でのこと('08)ですが,授業で使ったところ,一昨年15台の点検整備をしていたものの,やはりずいぶんと古いものであるため,また調子悪いものが出てきました。
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久しぶりに,完全に分解しました。バイクの修理のときでも同じですが,はずしたビスや小さなパーツの組み合わせがわからなくなると組み立てることができなくなってしまうことがあるので要注意です。
きちんと並べて整理しておきます。
あちこちに塗布されている油が劣化し,どこもかも動きが悪くなってしまっているようです。シンナーで洗い,きれいに磨いてやります。
絞りの部分が動きにくくなっていたのですが,油の固化と駆動用のピンが外れてしまっています。これをきちんと止めるるのは大変かも・・・
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上の二枚の板が絞り板です。写真では見えないでしょうが,するどい 『ナイフエッジ』になっています。左側の板が動いて絞り調整をするのですが,ピンをとめているねじがつぶれてしまっています。
一度,ボンドでとめてみましたが,簡単に外れてしまうので,半田付けをしました。
プリズムが剥がれていなかったのが,救いですね。これが剥がれていると修復は大変な作業になります。
が,,,今日,一台のプリズムが剥がれ落ちてしまいました。 まだ,使うので修理せざるを得ないですが,さてさてうまく修理できるかどうか・・・
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がんばって,組み立てていきます。何回もやり直しをする羽目になり,完成には1時間以上かかってしまいましたが,一応完成。しかし,スペクトルを観察してみるとスペクトルを横切る黒い変な直線が見えてしまいますが・・・・
以上は前任校のもので,
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現人校でも不調なものが出ました。 2017.01.05
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どこの学校でも違うメーカーのものが混在していると思います。やはり,これも一台だけ他と違うものですが,準備の整理中に手にしたとたん「カラカラ」と異音がでて・・・
数が多くないので,修理しておく必要があります。
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内筒の固定ねじを外して抜き出し,両端のリング状のものを外します。
ここまでは特に工具も必要ありません。
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古いものでは,内部のプリズムはコルクの様なもので固定しているだけなので柔らかい材質の細い棒で押してやるとすぐに押し出せるはずです。
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少しわかりにくいかもしれませんが,このプリズムは最近まで 「ダハプリズム」だと思い込んでいましたが,(昔そう習ったことがあるのですが…)違っていました。
アミチプリズム」というそうです。
このプリズムは二つのクラウンガラスでできた三角プリズムとフリントガラスでできた三角プリズムが張り合わされているのですが,接着剤の劣化などではがれてしまうことが多いのです。
これも昔習ったことですが,接着剤は屈折率が問題になるため,
「レークサイドセメント」を使うのが常識だったように思うのですが,持っている学校は少ないでしょう。
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調べてみると,エポキシボンドで若干の屈折率調整をすればよいという情報がありました。このボンドのほうが扱いやすいですから,多少のことは「良し」 として,そのまま使ってみました。
写真が撮れていないのですが,組み立ててみるときちんと 分光できていました。
ぜひ,トライしてみてください。
2017.01.07
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