簡単実験例を紹介します。

生徒全員がきちんと体験できる物を集めますが、単に「体験重視」するだけではなく

それなりの『定量実験』としても 耐えられるようにしていきます。

 

→Home    →簡単実験のメニューへ 

 

  気体の状態方程式

  2013.01.14

 

 

 『簡単実験』の「気体の圧力」で紹介した左の装置はもう少しきちんと利用できるように,と少し頑張ってみました。

 電子天秤もあるので,ペットボトルに空気を圧入し, 空気の質量と圧力の関係を求めてみました。

 

20130114boil-1.jpg

 ここでよく問題にされるのが,容器内にある空気の質量か測定できるのか?ということですが,測定できませんよね。でも,それがある意味 後の理解を簡単? にしてくれるか・・・

  

 20130114boil-2.jpg

※ この圧力計の単位は「kPa」です。大気圧は101.3 kPa
  ですね。

   写真の圧力計は自動車のタイヤ内の空気圧を測定するものですから,

「0」は大気圧を示しており,測定できる圧力は容器に追加した空気の圧力になります。ということは,はじめにペットボトルに入っている空気の質量を無視して良いということになります。

 すなわち,ペットボトルの質量の差 84.4-79.7 gは追加された空気の質量で,圧力 250 kPaは追加された空気による圧力増加であるとして計算できることになります。

20130114boil-3.jpg

    上の測定値2.50×10^5 Psとよくあう結果になりましたね。

 

  ※ 有効数字の正しい扱いができておりませんが,ご容赦を

  

結果は左のとおりですが,いかがでしょうか。温度計は0.1度までしか測定できませんし,圧力計も所詮自動車用の安物であるため,これだけの精度であれば一応良しとしてよいでしょうね。

 

 ただ,はじめに入っている空気の質量,大気圧をどう説明して納得させるか,

 また,容器内の気体の質量をどう測定するか,  など 生徒への説明が厄介そうですね。

 

 

2013.01.11

20130115force-1.jpg 

 

 ※ 上の実験で使用したポンプは自転車用のタンク付のもので,20回押しています。

   今回は,同じポンプで40回です。回数と到達圧力に比例関係が有るの

  でしょうか?

 

   20回で 250 kPa    40回で 493 kPa
    47回で 575 kPa

  ほぼ比例 になっているのでしょうか?

 

20130115force-2.jpg 

 

 20130115force-3.jpg

 


 

 測定値  493   kPa  に対して,

 

 

 

 計算値は 493.5 kPa

 

 ちょっと良過ぎる結果ですね。

 

 

 2013.01.15

 

※ 標準状態の定義が変更されていることをご存知でしょうか。1997年のことで,0℃ 1気圧ではなくなっています。 22.4Lでもありませが・・・・

 ※ 上の写真のポンプでは250kPaまで空気を圧縮することはかなり困難です。ピストンについているOリングが外れてしまいました。