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少し前に知人の学校で古い実験器具を処分すると聞き,たくさんの『打点タイマー」いただいてい
ました。やはり 弦の振動装置
として蘇らせてやり,すでに二台は差し上げてしまいました。
左の図のように黒板 に貼り付け,マル棒で糸を支えその先に重りをつるすだけです。
写真のものは直接交流100V
で駆動するようにしており,スイッチで全波と半波を切替し,120Hzと60Hz選択できるようにしています。
※ 60Hzでは少し弦の振動が弱くなってしまいますが,条件の良いところを探しておいて使っ
てください。
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出来上がった振動装置です。元の記録タイマーの右半分は不要であり,邪魔にもなるので切り取っ
ています。 適当なサイズの合板にねじ止めして取り付けただけです。合板の裏には,ネオジム磁石を
貼り付け,黒板への取り付けができるようにしています。
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マル棒とのセットです。
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記録タイマーの元の姿です。これはAC12VV程度で駆動するものでしたから,すでに差し上げたものは
⒑V程度のACアダプタを改造した交流電源装置に指定した。
上の写真のものは直接AC100V駆動としたかったため,別のものから取り出したコイルに付け替えて
います。
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以下は旧作です
色々古い実験器具を探していると,たくさんの『打点タイマー」が転
がっていました。このタイプの物はもう使うこともないので,やはり 弦の振動装置
として蘇らせてやるのが一番と黒板実験機を試作してみました。時間がなかったので,とにかく,黒板
に貼り付けられるだけにはしてみました。
後は,黒板貼り付け式の低周波発信器と周波数カウンタを取り付けてやれば立派な装置になるはず
ですね。
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残っているものは,現任校での使用に残しておきますが,少し改良しています。
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腹が4つの定常波が生じているところ
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市販の実験器具は弦の張力を変えるのに「おもり」を使いますが,1個から4個に増
やすと波長が2倍になるというように非常に直感的ですが,連続的な変化を見せにくいですよね。
春休み中に何かしておこうということで,以前から考えていた装置のプロトタイプを作り上げまし
た。早速上の振動装置と組み合わせ,実験してみるとまずまずの成績でした。ポイントは写真右上の装
置で連続的に張力を変化させ,バネはかりで張力も直接測定してしまうというところです。
バネはかりが 200gのものを使用したため,広い範囲の張力変化をさせることができませんで
した。駆動装置も動きが滑らかでないため,少し操作しにくいものになってしまいました。近日中に改
良していきたいと思います。
※ バネはかりを 5 N に変えてみました。
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プロトタイプとして,これだけの結果が出れば良いほうではないでしょうか。あまり時間をかけず
に測定したのですが,張力を慎重に変化させていくと,定常波がきちんとできていく様子が確認できま
す。
※ 弦の右端は細くて滑らかなピンを使用していましたが,張力が大きくなるとピンと
弦の摩擦が大きくなり,よい結果が得られなくなってしまいます。
そのため,小さな滑車を取り付けてみたところ定常波がすっきりと生じ,再現性も良くなりまし
た。
2013.04.11
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少々厄介ですが,弦の線密度を測定し,基本的なところをチェックしてみました。今
回は,最も簡単な実験方法として,弦の端におもりをつるすやり方にしました。
左のように,定常波を発生させ,その波長から弦の振動数を求めてみます。 とりあえずの実験と
いうことで左の各測定値の精度はかなり雑なものになっています。
結果を見ると,ほぼ商用電源の 60 Hz
と等しくなっています。かなり雑に行っているのですが,十分な結果が得られたように思います。
教室での「黒板実験」であれば,弦をもう少し太く,かつ長くして行うとよいと思いますが,タコ
糸でも 一番後ろにいる生徒でも見えるようです。
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実は,この振動装置を作る際,何も考えていなかったため,弦の振動数は商用電源60Hzの2倍
の120Hzであると思い込んでいました。この手の打点タイマーはもう20年以上使っていないた
め,すっかり60Hzで使用するものであることを忘れ去っていました。
そのため,結果が59.4Hzと出たとき,悩みこんでしまいましたが,改めて打点タイマーをよ
く見てみると左の写真のように ダイオードがつけられていて 半波整流されています。
ということは,この単純な振動装置はスイッチひとつ追加することで60Hzと120Hzの2種
類の振動数の装置に返信できるということが分かります。
さて,改造に取り掛かりましょう・・・・・
※ 試しに実験してみると,定常波の腹の数がきちんと半分になりました。
2013.04.17
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前任校ではもう少しまともな弦の振動実験具がありましたが,今回は写真のように使いにくそうな
ものでした。これは実験室の長い教卓上での使用を前提としているため,電源が必要ですし,スタンド
も必要です。これでは,とても教室での使用は出来そうに無いため,肝心な部分を流用して作り変えて
しまうことも考えましたが,やはり「黒板実験」用に改造することにしました。
しかし,筐体が結構頑丈にできていますし,奥行きが深いため今までのように適当なサイズのベニ
ヤ板に貼り付け,それをラバーマグネットで黒板に止めるというようなことはで出来そうにありませ
ん。
それでも,今回は何とかしたいためがんばりました。
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まず,出来上がりを見てください。今回は電池を電源としていますが,しっかり黒板実験ができま
した。
今までで,最も重い 「黒板実験道具」です。
写真ではわかりにくいと思いますが,基本振動ができています。
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振動数65Hzで,おもりは1個として,2倍振動です。
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振動数を変えずに おもりを 4個にすると基本振動です。
今まで,これだけ重く,大きい実験道具を買い物籠に入れて教室に行き,実験できたでしょうか。
でも,もっと軽量化,小型化を進めたいですね。
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はじめは2つの磁石で大丈夫だと思ったのですが,さすがにこれだけ分厚い鉄板でできているの
で支えきれませんでした。やむなく,壊れたHDDを分解して磁石を取り出しました。
H24
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転勤してきた折,上の器具が見付からなかったため,予算がついたのでこれを購入して
いました。じっくり選んでいる暇が無かったので,適当に選んだのですが,あまり使い勝手はよくあり
ませんでした。
まず,器具の長さからHRの教卓での使用ができるようになっているようですが,弦を短くしたい
ときには写真左の足が邪魔をしてしまうため,非常に使いにくくなっています。
(HRまでとても持ち運べる代物ではありませんね)
錘も4個しか入っていないのですが,一応の実験はできるようになっています。振動数がわかるよ
うになっていればよいのですが,測定器をつなげる構造にもなっていません。
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これを買おうと決めた理由は,この励振装置です。以前からスピーカを改造して自作している人も
多かったようで,私も作るつもりでしたが面倒になり結局はこれを購入してしまいました。
スピーカーのコーンにプラスチック製と思われる「コーン」が取り付けられており,その先端部に
弦を通して振動させるものです。
写真のように定常波ができたとき,このコーンは停止したように見えます。他の実験装置でも同様
の現象が見られるのですが,振源は最も大きく振動しているはずですよね。???
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