なんでも確認しましょう。

         何気なく疑問に思うことや,当然と思い込んでいることなど,できるだけ実際に

          測定することで,『物理家』として恥をかかないように努めましょう。

 

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 変り物 抵抗器

 

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 今日,とある実験をしようとして何か適当な抵抗器が無いかとジャンクパーツあさっていると,ちょうどよいものが出てきました。ある程度の電流を流したいので,消費電力の大きいもの,ということでセメント抵抗をある基板から取り外し使用しました。

 ところがなぜか電流が流れないのでテスターで調べてみるとなんと「∞」を表示してしまうのです。この手の抵抗器が断線したりすることは,まず普通はありえないといってよいくらいですから,いったい何が起こったのか調べたくなりました。

 

 しかし,写真をよく見ると 「130℃」という表示が目に付きました。これで疑問は一気に解決してしまうのですが,やはりきちんと内部を観察してみ130%ることにしましょう。

 

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  これ普通のセメント抵抗器です。温度表示らしきものはありません

 

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 参考までに裏面です。何も記載事項はありません。

 

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 まず,分解の手順を考えるのですが,外回りはセラミックですから,壊すしかありません。

 


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  セメントを取り除いてやると,予想通り「温度ヒューズ」がでできました。表示も230℃,5アンペアと書いてありました。

 

 左が,巻き選抵抗器で,右は 温度ヒューズです。

 

 かつての家電製品では,故障=ヒューズ切れ というくらいよくヒューズが切れ,自分で交換できるものでしたが,最近はほとんどヒューズ見当たりません。この温度ヒューズのように隠れているものでなくても,自分で交換できるものはほとんど無くなっており,スイッチが入らなくなったら「修理できません。買い換えたほうが良いですよ」となるのですね。

 このヒューズも 解体 すべきですね。

 

  

2011.11.25