どこの家庭にもある家電製品に使用されているもの
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「シンクロナスモーター」と聞いてどのようなモーターかわかる人は少ないでしょう。私自身も学生の頃勉強したことがあるものの,詳しいことは知りませんでした。このモーターは基本的に「交流モーター」であり,直流では回すことができません。さらに,供給電力の周波数に合わせて一定の回転数で回転するので,「同期電動機」とも呼ばれます。
また,このモーターには「整流子」や「ブラシ」といった構造を複雑にするものがありません。さらには,誘導モーターのようにコンデンサーを使うこともないのですが,何故か「永久磁石」を使うものがあるのです。
そのため,スイッチをONするタイミングで回転の向きが異なるのです。
※ このモーターの回転軸は毎分6回しか回りません
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内部を見ると,たくさんのギアが並んでいます。複数のギアで回転数を小さくしているのです。
では,このモーターの本来の回転数はいくでしょうか。それぞれのギアの刃の数を数えて計算すれば良いのですが,実は 3600 rpm (毎分60回転 ) なのです。 そうすると,この3600が何を意味するかわかりますね。
はい, 60 Hz のことです。
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中央部の黒いものが本来の「回転子」です。見た目ではわかりにくいですが,リング状のフェライト磁石でした。
鉄板の下にコイルが隠れていることになります。
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最近は非常に変わった形に磁極を作る (着磁する )ことができるようになっいるのですが,ここで私の予想が大きく外れ始めることになるのです。
なんと,左の写真の「白丸」が 「 N 」か「 S 」になっていて,その中間が逆の極になっているのです。
かなり以前に自転車の発電機を分解した際にも,コイルの形を予想できなかったことがあり,真剣に予想したのですがだめでした。 |
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このコイルを見た途端,いやーな予感がしますよね。そうです,「回転磁界」の説明がとても厄介そうに思えるのです。このコイルだけでは絶対に回転磁界はできないです。
詳しくは,「PM 型ステッピングモータ」を調べてください。例えば, https://www.ipros.jp/technote/basic-motor/ などが良いでしょう。
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では,どうやって回転磁界を作るのでしょうか?左の図を見てもすごくわかりにくいと思いますが頑張って考えてください。
左右のヨークの出っ張りが互い違いになっているのがポイントです。 |
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しかし,今回調べたモーターではこんなものがないと思っていたのですが,よくよく見るとありました。モーターのケースと仕切り板にしっかり出っ張りがあるのを見落としていたのです。
すごーくシンプルに考えると理屈がわかると思います,頑張って考えてみてください !!
2020.03.11 |
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