工作室  いろいろつくりますよ

温度コントローラ

'11.09.03更新 

恒温器

 

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 これは,たいていの高校にあった(ある) 「恒温器」 ですが,よくインキュベータ「 Incubator」といわれています。でも,辞書で調べるとこれはまさに「孵卵器」のことです。本校に来てから,これが教室の棚に鎮座していて果たして使い物になるのか,はたまた廃棄してやらねばならないのか ,,,と思いつつも今まで放置されていました。しかし,今回 「白うこ」 の卵を人工孵化しなくてはならなくなり,恒温器を作りかけていたものの間に合わないので,これを使ってみることにしました。

 電源を入れ,しばらくテストしてみるときちんと「恒温」になっているので,38℃に設定し,8/10ごろに産卵された3個の卵をいれてみました。

 

 孵卵器といいつつ,理科の実験器具ですから「転卵器」などついておらず,日に数回手で転卵してやることになりました。

 

8/31日 に一つ目の卵が無事孵化し,9/1にももうひとつが孵化することができめでたく,2羽のひよこが誕生しました。

 

 

 

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 しかし,この中でひよこを育てることはできそうにないので,作りかけていたコントローラを完成させ,大きな段ボール箱の中にセットし,急ごしらえの飼育箱としました。

 

 温度計がついていないため,デジタルテスターを入れて監視しています。箱の中の気温をコントロールしたいのですが,断熱が悪いためかヒーターの近辺と箱の上のほうではかなりの温度差がでてしまい,やむなく大きなビーカーの水の温度をコントロールすることにしました。

 

  これでも,やはり箱の中の温度を均一にすることができず,もう一工夫が必要になってしまいました。

 

 写真の右上にあるのがこのコントローラです。とある電子機器の廃物利用です。特に5ボルトの電源をそのまま利用できました。

 右下は,どこかの粗品でもらった鍋の保温・加熱器です。

 

 親鳥がいないので,雑巾を使ってねぐらにしてやっています。 

2011.09.03

 

 

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 これがコントローラ基板です。回路図は

http://www.kansai-event.com/kinomayoi/post_denki_2009B.html#D20090911

を使わせてもらいました。かなりしっかりした知識を持っておられるようで,まだたくさん使わせていただきたい情報が出ていますね。

 

 万能基板と温度センサーIC以外はほとんど廃物利用です。右端のトランジスタのような物体が温度センサーICです。左端の黒い箱は電熱器の電源スイッチとなるリレーです。 

 

 

 

定温器

 

 これは,以前勤めていた職場で使われていたものですが,コントローラが故障してしまい,修理に出したところ「修理不能です」と帰ってきたものです。廃棄処分されたものですが,捨ててゴミにするのはもったいなさ過ぎるので,暇ができたら修理して孵卵器にしようとしてとっておいたものです。

 調べてみたところ,故障箇所はなぜかオペアンプICの破損でした。普通,こんなICが壊れることはまずないのですが,回路の設計のどこかに不備があるのかもしれません。ある程度修理のめどは立てていたものの,転勤や何やらでかなりの年月が過ぎてしまい,調べたときのデータも行方不明ですが,上の回路と基本的にはほとんど同じですから,すぐ修理できるはずです。

 でも,新学期が始まってしまい,また何時になることやら・・・・

 

しかし,メーカーがこの程度の修理ができないとは情けないですね。というより,買い替えさせようという魂胆のようです。

 

 ※ 2011.12

  修理に再チャレンジ。オペアンプを交換したところ動作を始めたと思いきや,またしても不調に・・・

 回路の解析をしなくてはいけないですね。

       2011.09.03

2011.12.18