工作室　　いろいろつくりますよ

断熱膨張の実験

'０９．１０．１７更新　

　かなり以前からたくさん作っていたものですが，今は2つしかないので少し増やすことにしました。材料は左の写真のとおりです。

※自転車のチューブのバルブ部分は自転車屋さんに頼んで古いチューブをもらってください。（どこでも無料でもらえると思います）

たくさん必要な場合は，自転車屋さんで部品として注文することも出来ます。

（出来ない人は申し出てください。手配します）

　　ペットボトルは必ず『炭酸飲料』の物にしてください。

　また，中身が入った状態で落としたことがあるようなものは極端に耐圧が下がっているため，絶対に使用しないでください。

1　そのキャップの中心に直径8mmの穴を開けてください。

　　金属用ドリルの刃ではきれいに切れないので，木工用の刃を使いましょう。ただし，ドリルをきちんと支えて使用しないときわめて危険ですから，十分注意が必要です。機械を使うより,手回しするほうがよいと思います。手回しハンドルも市販品があったと思います。

2　バルブの周りのゴムは少しだけ残して切り取ってください。後は，ねじ止めして完了です。

　　キャップにバルブを取り付けるとき，空気が漏れないようにしっかりねじを締める必要があります。キャップの外側はねじが直接キャップに触れているときちんと締まらないので，写真のようにワッシャを入れてください。

1　出来上がればペットボトルに取り付け，ポンプ(空気入れ)で空気を入れ，漏れが無いか確認します。

2　後は，どのように使うかを考えましょう。，

　　ペットボトルの耐圧は『コカコーラ』社では，10atmとしています。　ここまで入れるのは，危険極まりないので，ポンプを押す力がかなり大きくなるのでそう感じた時点でやめてください。

　　わたしのポンプでは40回押すと1+4.5atm程度です。30回で十分ですね。

1) 断熱変化

　　・　しっかり空気を入れた後，すばやくキャップを緩めると空気が勢いよく出て行き，『断熱膨張』でペットボトルが冷たくなります。

　　少しだけ水を入れておくと中に霧が発生し，温度が下がるのがよくわかります。うまくできると，キャップの内側に氷ができます。

　　空気をどれだけ入れるかは大して重要ではないと思いますが，たくさん入れると空気の温度が上がっていくのを観察できます。

　　　　（けっこう生徒たちは喜んでくれますよ）

2)　また，おふざけですが，頭を『こんこん』してやると甲高い音が出るので，『お前の頭はよく熟れている』と，褒めてやることもできますね。

　　少しわかりにくいですが，空気が冷却されボトル内部に霧が発生しています。水蒸気量をうまく設定してやる必要がありますが，外気の温度も関係するのか，最適条件が確認できていません。

　物理サークル例会（神戸理科サークルとの合同例会）で，ドリルの刃は危険であるという指摘があり，また，森本代表から１００均の穴あけポンチが良いというご意見をいただき，早速試してみました。

　右の写真のように，簡単にきれいな穴があけられました。確かに，これだと危険性は非常に少なく，怖いと思う人はいないでしょうね。生徒にやらせることも可能でしょう。

※　バルブをキャップにねじ止めするのが厄介だと思う人は，どこか　　　のHPⅡ紹介がありますが，ペットボトルの口に合うゴム栓に穴を開け，バルブをとおしておき，そのゴム栓をキャップで止めるという方法がよいでしょう。